『豊臣兄弟!』第41回感想|家康の本心に痺れた。秀長との対話と数正との酒

※この記事には、第41回「家康の野望」のネタバレがあります。

『豊臣兄弟!』第41回「家康の野望」を見ました。

今回は全体的に痺れました。第34回と並ぶくらい好きな回です。

家康の「もう何も奪われたくなかった」という言葉。そこまで本心を話させた秀長。そして、家康と数正が酒を酌み交わす場面。

前回は数正の出奔が思ったよりあっさりしていたと書きましたが、今回はその物足りなさがかなり満たされました。

やっぱり、松下洸平さんの家康が出てくる話はいい。ただ、今回は家康だけでなく、向き合う秀長も良かったです。

→ 『豊臣兄弟!』第40回の感想はこちら

「もう何も奪われたくなかった」に、第34回の家康を思い出した

今回、特に心に残ったのが、家康の「もう何も奪われたくなかった」という言葉です。

第34回で描かれた、今川家の人質だった頃や、築山殿と信康を失った過去を思い出しました。あの回を見て、家康が秀吉と戦おうとする気持ちに納得したことも覚えています。

今回、その家康自身の口から本心を聞けたのが良かったです。

松下洸平さんの言い方や表情にも引き込まれました。これまでの家康を見てきたので、この言葉を聞くと、秀吉に従おうとしなかった気持ちがよく分かります。

誰かに従った先で、また大切なものを失うかもしれない。家康には、そう簡単に人を信じられないだけの経験があるのだと思いました。

第34回の回想が、今回にもつながっていた感じがします。あの過去を見ていたからこそ、短い言葉でも重く響きました。

家康に本心を話させた秀長も良かった

今回は家康を楽しみにしていましたが、秀長との会話がとても良かったです。

上洛した家康に対し、秀長は自分たちが手を取り合う相手にふさわしいか、見極めてほしいと向き合います。家康はその時点では、秀長の暗殺まで企てていました。

そんな相手と話し、最後には本心を聞くところまでたどり着く。

ここは、何を言って説得したかという理屈以上に、二人のやり取りに見入ってしまいました。仲野太賀さんと松下洸平さんの会話を、もっと見ていたくなる場面でした。

家康が秀吉に従うことは、歴史として知っています。それでも、今回の家康がどのような気持ちで従うのかは、見てみなければ分かりません。

秀長との会話を経たことで、その変化にも納得できました。

家康の印象が強い回ではありましたが、その家康から言葉を引き出した秀長も良かった。今回は、二人が向き合う場面そのものが好きでした。

大坂城の南側の話を、ここで入れてくるのか

大坂城の弱点として、南側の話が出てきたところにも痺れました。

見ながら、すぐに大坂冬の陣を思い浮かべました。

この時点で、その話を入れてくるのか、と。

後の歴史を知っていると、このやり取りから大坂冬の陣まで想像してしまいます。

これから秀吉と家康が手を結ぼうとしている。その場面で、大坂城の南側が話題になる。

今描かれている二人の関係を見ながら、そのずっと先まで想像してしまいました。歴史を知っているからこそ楽しめる、こういうやり取りは好きです。

前回もう少し見たかった、家康と数正の関係

そして、家康と石川数正が酒を酌み交わす場面。

これは、今回あってうれしかったです。

前回の記事では、数正が出奔した理由は分かったけれど、家康との関係をもう少し見たかったと書きました。第34回で二人の信頼関係が印象に残っていたので、あのまま話が進んでしまうのは少し物足りなかったのです。

その分、今回また二人が顔を合わせ、酒を飲む姿を見られたのが良かったです。

数正は家康のもとを離れましたが、それで二人の関係がすべてなくなったわけではない。酒を酌み交わす姿から、離れても変わらないものを感じました。

前回の出奔だけで区切らず、今回この時間があったことで、二人の話をもう少し見届けられた気がします。

秀吉と家康の陣羽織のやり取りも良かった

秀吉と家康の対面では、陣羽織のやり取りが印象に残りました。

家康が秀吉の陣羽織を求め、今後は秀吉自身が戦場に立たなくて済むよう、自分が働くという意思を示す場面です。

家康が秀吉に従うという出来事を、陣羽織を通して見せる。このやり取りが良かったです。

直前まで秀長と家康の会話を見ていたので、対面の場で家康が示した態度も、すんなり受け止められました。

そして、ここでは池松壮亮さんと松下洸平さん。秀長との会話に続いて、秀吉とのやり取りも見応えがありました。

今回は大きな戦の場面がなくても、人と人が話しているところに引き込まれました。見終わって「今日は良かったな」と思えたのは、こうした場面が続いたからだと思います。

おわりに

第41回「家康の野望」は、第34回と並ぶくらい好きな回になりました。

「もう何も奪われたくなかった」という家康の本心を聞き、第34回の過去を思い出す。そして、前回もっと見たかった数正との関係にも、今回また触れることができました。

家康が出てくる回を楽しみにしていましたが、秀長との会話、秀吉との陣羽織のやり取りまで、見入る場面が多かったです。

大坂城の南側の話も含めて、今回は全体的に痺れました。家康だけでなく、家康と向き合う豊臣兄弟も良かった回でした。

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